＋6月9日の唄＋

　　　

　　　　　　＋6月9日の唄＋

　
　　　　　あたしの事は忘れたの？

　　　　　あたしのことは過去なの？

　　　　　時間はずっと流れていて

　　　　　少しずつあたしを過去にする

　　　　　砂の城が海へ帰るように

　　　　　はじめから何も無かったかのように

　　　　　
　　　　　今年もあの日がやってくる

　　　　　6月9日なんて来なくていいよ

　　　　　こんなに胸が苦しくて

　　　　　涙が溢れるのなら

　　　　　いつか忘れる事は出来るでしょうか

　　　　　6月9日という日を

　　　　　今年のあたしは乗り越えられるでしょうか

　　　　　梅雨の滴があたしの滴を

　　　
　　　　　うまく流して

　　　　　消し去って

　　　　　青い空が見えるのかな

　　　　　

　　　　　いつからこんなに弱虫なの？

　　　　　あなたに似ている芸能人も

　　　　　あなたに似ている声の人も

　　　　　あなたが好きだった唄も

　　　　　全てがダメになるの

　　　　
　　　　　見ているだけで

　　　　　聴くだけで

　　　　　涙が出るよ　　　初めてだよ

　　　　　こんな事ばかりのあたしは

　　　　　まだあなたを忘れることが出来ないよ

　　　　　忘れてしまいたいのに

　　　　　はじめから何も無かったかのように

　　　　　なのに

　　　　　どうして

　　　　　胸が苦しいの

　　　　　ねぇ

　　　　　